What's "MEN'S Precious"

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2017年02月05日

本気サルエル個人別注計画

いつだって公私混同を旨とする私が、
モロッコに行ってただファッション撮影だけして
帰ってくるわきゃありません。
そこにはひとつの崇高なる
プロジェクトがありました。


その名も・・・
本気サルエルパンツ個人別注計画!

きっかけはこちら。
実は一昨年の12月、
はじめてモロッコ旅行したときに
地元のオジサン向けテーラーで買った
サルエルパンツです。
サルエル=モードという固定概念があり
今まではいたことはありませんでしたが、
なるほど確かにサルエルといえばイスラム教国家で
伝統的にはかれているデザイン。
つまりこれもひとつのクラシックだな、と。

f067c6f73b2e54d468e2f032bc450b6b.jpg1200円程度で生地もヘロヘロなのに
なぜだかこれがとんでもなくお洒落。
昨夏NO.1のヘビーローテーションだったのです。

て、ことは・・・
これ、秋冬モノでいい生地使ったら、
めちゃくちゃ格好いいパンツができるのでは?
そう目論んだ私は、今回のモロッコ行きの荷物に
カノニコのスーツ用フランネルを忍ばせ、
マラケシュのテーラーさん
(といってもスーツではなく民族衣装専門)に
特攻(ぶっこみました!
L1000155 のコピー.jpg
テーラーさん曰くこのパンツ、
「モロッコで昔からあるような形だけど、
最近はあまりはいてる人はいないかな」とのこと。
確かに街でこれをはいているのは、
かなり高齢の方だけでした。
お仕立て価格は600DH(7000円程度)。
現地の感覚でいうと、かなり高価な部類に入ります。
(だって以前別のお店で買った
既製品が1200円程度なのだから)

急いでいたので値切り交渉などはしませんでしたが、
本当はもっと安くなるかもね!

そして・・・
発注からたったの3日で完成しました!
L1005713 2 のコピー.jpgL1005714 のコピー.jpg
これは・・・いいっ!!
当たり前ですが上等な生地を使うと、
ドレープがきれいに出るんだな〜。

L1005717 のコピー.jpgウエストの背面にはゴム入り。

L1005722 のコピー.jpg

L1005718 のコピー.jpg

L1005719 のコピー.jpg

グレーフランネルの上からではよく見えませんが、、
ウエストやポケット周り、
すその周りに施した凝った飾りステッチ。

L1005721 のコピー.jpg素朴な手かがりによる
ボタンホール。

L1005724 のコピー.jpg
とんでもなく凝ったパターン・・・。

職人さんいわく
「3日間これだけ一生懸命に縫った」というだけに、
かなり気合いの入った作品になっております。
値切らなかったのは正解かもしれませんね!?


では早速はいてみましょう!
L1005741 のコピー.jpgL1005751 のコピー.jpgモードでおなじみの
サルエルパンツの、
源流とも言えるクラシックなデザインと
高級テーラー御用達の
イタリア製フランネルの融合・・・。

手前味噌ですが
ほかのどこにもない
モードでクラシックでエスニック
傑作パンツが
生まれたのではないか?と。

うーん。製品化してみたいなあ・・・。
だれかほしい方、いませんか?

 





















 

 

 

 

 

2017年02月01日

サルトリアルミリタリー。もしくはサルトリアル80's

毎年1月になると「今年こそ悔い改めよう」と
心に誓います。
だからあまりセールには行かないんです。
しかし1月初旬は残念ながら、海外出張の季節でもある。
なのでその誓いは毎度、たった数日でなかったことに・・・。

今回やっちまったのは、こいつです。
L1000560 のコピー.jpgブリティッシュアーミーのデザインを、
スコットランドのツイードでつくった、
ショートブルゾンです。
なのに裏地はMA-1みたいなレスキューオレンジという、
日本人なら絶対にやらないであろう、
おおらかなアレンジ(笑)。

さて、これをどこで買ったかといいますと・・
フィレンツェのタイユアタイを継いだ
世界屈指のダンディ、シモーネ・リーギ氏が経営するショップ
「FRASI」です。意外!
そもそもイタリアで既製服を買うこと自体、
何年ぶりだろうか・・・。

L1000561 のコピー.jpg
L1009893 のコピー.jpgシモーネさんがつくっただけにこのブルゾン、
おそらく名の知れたテーラーメイドなのでしょう。
生地が素晴らしいのはもちろんのこと、
手縫いの工程が駆使されており、
抜群に仕立てがよいのです!
これほど贅沢なカジュアルブルゾンはないですよ。
ご本人も非常に喜んでくれました。

このブルゾン、着用すると
こんなシルエットになります。
body_QqSleL.jpg撮影/土屋航さん
BEMS安武俊宏さんブログより


大きめの肩と絞ったウエストのコントラストが
ちょっと80〜年代を彷彿させますね。
こういうアウターに、ノータックのパンツは似合わない。
クラシックな2タックの
スラックスを合わせる正攻法もよいのですが、
僕はサルエルパンツを合わせて、
より80年代っぽさを強調しております。

最近80年代っぽいシルエットのブルゾンは
インディーズ系のモードブランドから
たくさん登場していますが、
生地やものづくりのクオリティを追求しちゃうと
ナシなことが多いんですよね。
なのでこういうモノの存在は貴重。
今年も誓いを破ってしまった私ですが、
後悔はしていませんよ!



























profile 山下英介

MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者 の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。