新年あけましておめでとうございます!

いやー、年をとると時間が過ぎるのが早いものですね。

ブログの更新が追いつかないほどに・・・。

そんなこんなで、今年もなるべく多めに更新できるよう、

頑張ってまいりましょう!

さて、2016年第1回目に紹介するのは、

昨年のメンズプレシャス秋号でも紹介した、こちらのコート。

アジャスタブル コスチューム

という日本のブランドの

通称「モーターサイクルコート」と呼ばれる一着です。

世界に先駆けてモータースポーツが盛んになった

20世紀初頭の英国で開発され、その後英国陸軍にも採用された

このデザインのコートは第二次世界大戦でも大活躍。

トレンチコートとちょっと似ていますが、

よりバイク乗りに特化した仕様が特徴です。

斜めに取り付けられたマップポケットはもちろん、

ネック、フロント、カフスと

徹底的に風の進入を防いでいることに加え、

裾の裏にもベルトをつけており、

より体とコートを密着できる点など

凄まじいばかりのこだわりが散りばめられた

当時最強のハイスペックコート。

その機能美は現代の私たちから見ても、

文句なしに格好いいのです。

ちなみに下写真の奥にあるのが

メンプレ秋号で撮影したヴィンテージの

モーターサイクルコート。

ちょっと高いのですが、古着屋さんでたまに見かけます。

だったらヴィンテージを買えばいいじゃん、というところですが、

ひとつ問題が。これ、まるでテントを着ているような感覚に陥るほど

重たいんです!!

そう、本物のモーターサイクルコートの素材といえば

ゴム引きかオイル引きされた超ヘビーウェイトのコットンか分厚いレザー。

現代の東京においては完全にオーバースペックゆえ、

デイリーに着るならデザインはいじらずとも、

素材をアレンジする必要があるのです。

というわけで、このモーターサイクルコートは

今まで世界中のデザイナーにとって恰好の

サンプリングネタとして君臨してきました。

近年だと、「ジョルジオ・アルマーニ」や

「マルタン・マルジェラ」が記憶に新しいですね。

僕も「サイ」や「E.TAUTZ」など、

今まで色々と買ってきたのですが、

それにしてもこいつの出来は抜群!

生地こそトレンチコートなどに使われている

ギャバジンに置き換えていますが、

デザインの再現性においては究極と言ってもよいでしょう。

特に着丈の長さやシルエットのフレア感はたまりません。

メンプレ読者のみなさまにとっては馴染みの薄いブランドかもしれませんが、

ぜひ一度、チェックしてみてくださいね。

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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