ここ数年、メンズプレシャスの特集はもちろん、
個人的にもうるさがられるくらい続けてきた
私の「アルマーニ活動」。


今季の活動実績をご紹介しますと、
まずは新作のコートを購入しております。

ゆったりしたシルエットと、
キュプラ生地の一枚仕立てによるデロデロとした質感、
そしてなぜか砂漠への憧憬を誘うヌーディなカラー。
こんなふうに袖を無造作にまくって、
マーガレットハウエルのTシャツや
ニコラス・ダーレーのリネンパンツあたりと
合わせて着ると、雰囲気でるな〜。

 

そして最近、服飾変態倶楽部のあいだで
話題を集めている
バック・トゥ・バブル!

パンドラの箱を解き放つ、
禁断のアルマーニ・リメイクに挑戦しました。

まずはみなさま、アルマーニの80〜90年代の
古着ジャケットを買ってきてください。

年代はいつのかわかりませんが、
私のジャケットにはヴェスティメンタの
タグが付いていましたよ。
(入手方法は各自調査)

 

着てみると肩、バッキバキですねえ。
着丈、長いですねえ。
ボタン位置、低いですねえ。。。

しかし、こいつの肩パッドを外すと・・・

こんな状態になります。
さて、結果は如何!?

ほう、ほう、ほう。。。

これはなんとも。。。

この重心の低さや
ゆったりしたシルエット、
そしてテロッとした生地感から生まれる
リラックス感、

どこをどうとっても「いま」なのでは!?


最近ビッグシルエットは
若者向けブランドでも大流行りですが、
テーラリング好きから見ると、
仕立てといい、生地の質感といい
正直いって物足りないんですよね。


その点、アルマーニはどうでしょう。
このどこにもない生地の質感や
ラペルのエレガントな曲線は
ウン十年経っても全く損なわれておりません!
トレンドは流れたとしても、
そこには普遍的な美学があるんですよね。

というわけで決して懐古趣味というわけではなく、
このリメイクを実践することで、
アルマーニというブランドのすごさに、
改めて気づかされた次第です。

 


これ着てたら、ファッション業界の人
どんな風に思うんだろう?
なんて思いミラノコレクションにも着て行ったのですが、
やはり手応えアリでした。

これを着てスコット・シューマンに会ったところ、
「おお、これ1987年の黒ラベルだろ?」
と、予想外の食いつきが。
「いや、僕も知らないんですけど・・・」と返すと、
「俺、アルマーニマニアだもん」とのこと。
さ、さすがだな〜。

というわけで何度も繰り返し言いますが、
今こそ「アルマーニ」に注目すべきです。
乗り遅れないようにお気をつけて!!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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