毎年1月になると「今年こそ悔い改めよう」と
心に誓います。
だからあまりセールには行かないんです。
しかし1月初旬は残念ながら、海外出張の季節でもある。
なのでその誓いは毎度、たった数日でなかったことに・・・。

今回やっちまったのは、こいつです。

ブリティッシュアーミーのデザインを、
スコットランドのツイードでつくった、
ショートブルゾンです。
なのに裏地はMA-1みたいなレスキューオレンジという、
日本人なら絶対にやらないであろう、
おおらかなアレンジ(笑)。

さて、これをどこで買ったかといいますと・・
フィレンツェのタイユアタイを継いだ
世界屈指のダンディ、シモーネ・リーギ氏が経営するショップ
「FRASI」です。意外!
そもそもイタリアで既製服を買うこと自体、
何年ぶりだろうか・・・。

シモーネさんがつくっただけにこのブルゾン、
おそらく名の知れたテーラーメイドなのでしょう。
生地が素晴らしいのはもちろんのこと、
手縫いの工程が駆使されており、
抜群に仕立てがよいのです!
これほど贅沢なカジュアルブルゾンはないですよ。
ご本人も非常に喜んでくれました。

このブルゾン、着用すると
こんなシルエットになります。

撮影/土屋航さん
BEMS安武俊宏さんブログより

大きめの肩と絞ったウエストのコントラストが
ちょっと80〜年代を彷彿させますね。
こういうアウターに、ノータックのパンツは似合わない。
クラシックな2タックの
スラックスを合わせる正攻法もよいのですが、
僕はサルエルパンツを合わせて、
より80年代っぽさを強調しております。

最近80年代っぽいシルエットのブルゾンは
インディーズ系のモードブランドから
たくさん登場していますが、
生地やものづくりのクオリティを追求しちゃうと
ナシなことが多いんですよね。
なのでこういうモノの存在は貴重。
今年も誓いを破ってしまった私ですが、
後悔はしていませんよ!

この記事の執筆者
MEN'S Preciousファッションディレクター。幼少期からの洋服好き、雑誌好きが高じてファッション編集者の道へ。男性ファッション誌編集部員、フリーエディターを経て、現在は『MEN'S Precious』にてファッションディレクターを務める。趣味は買い物と昭和な喫茶店めぐり。
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